”特攻を志願する者は一歩前へ”と言われた時踏み出せなかった心の葛藤。作者の戦争体験をもとに書かれている。
”マンゴーの林の中で”という一編も収録されている。マンゴーの林というのは臨時魚雷艇（○四艇）の基地があった環境（台湾）で、臨時魚雷艇（○四艇）というのはベニヤ板で作ったボートにトヨタのエンジンを着けて爆弾２５０キロを積んで敵艦隊へつっこむというものである

主人公の友人が乗っていた９４式水上偵察機。こんな飛行機にも爆弾を積んで特攻に使ったそうだ。スピードが遅くて目標に行き着く前に撃ち落とされてしまっただろう。この写真は軍用機ハンドブックという今日買ってきた本から引用した。

本日９８／１０／１０買ってきた写真｜太平洋戦争（光人社NF文庫）に○四艇（震洋）の写真があった。ベニヤ板で作ったボートというからもっと粗末なものかと思っていたが一応ちゃんとした舟の形をしていたようだ。

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